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第64回日本学生科学賞 入選3等「自律走行システムの考案」

日本学生科学賞は、読売新聞社が主催し、内閣府、文部科学省、環境省、特許庁、全日本科学教育振興委員会、科学技術振興機構が後援・協賛する、中学生、高校生を対象とした科学研究のコンクールです。

2020年度に開催された第64回大会において、私は高校の部(情報技術分野)で、共同研究として入選3等を受賞しました。


研究タイトル: 自律走行システムの考案 - 強いキーパーロボットを作るために -

受賞者: 佐伯 明俊、橋本 紘弥、檜垣 秀汰

所属: 東山中学高等学校 ロボット研究会

指導教諭: 山本 晃弘

研究概要

本研究は、RobocupJuniorという自律制御ロボットによるサッカー競技において、強いゴールキーパーロボットを実現するための自律走行システムに関するものです。従来の測距センサ(赤外線センサ、超音波センサ)が環境に影響されやすく、正確な測距が困難であるという課題に対し、ボール検出にも使用している全方位視覚センサを測距に応用することを検討しました。

実験を通じて、全方位視覚センサの画像には特有の歪みがあること、そしてその歪みを適切に補正するための座標変換が必要であることを明らかにしました。参考文献を元にした座標変換式を用いることで、ロボットからゴールまでの距離を正確に把握し、ゴールラインに対して平行に移動できる制御が可能であることをシミュレーションと実機走行実験で確認しました。これにより、全方位視覚センサを用いた正確かつ確実な測距の実現に方向性を示すことができました。

この技術は、ゴールラインに平行に動くだけでなく、適切な関数を用いることで任意の曲線での移動も可能になり、災害対応ロボットや宅配ロボットなど様々な分野への応用が期待されます。今後の課題として、研究成果の実地での試行とさらなる移動制御方法の改良を挙げています。


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引用元: 第64回日本学生科学賞 最終審査進出研究作品概要 https://event.yomiuri.co.jp/jssa/storage/archives/64/HIT017IT.pdf

過去の受賞作品(日本学生科学賞データベース) https://event.yomiuri.co.jp/jssa/prize/search?page=610